FTP(File Transfer Protocol)とSFTP(SSH File Transfer Protocol)は、ファイル転送を行うための2つの異なるプロトコルです。以下にそれぞれのプロトコルの特徴と違いを説明します。
FTP
- 標準化されたプロトコル: FTPは、インターネット上でファイルを転送するための標準的なプロトコルです。
- ポート21を使用: FTP通信は通常、TCP/IPネットワークでポート21を使用してコントロール(コマンド)情報を転送します。
- 非暗号化通信: FTPはデータを暗号化せずに転送するため、第三者がデータを傍受することが可能です。
- アクティブモードとパッシブモード: FTPには、アクティブモードとパッシブモードの2つのデータ転送モードがあります。
- ユーザー認証: ユーザー名とパスワードによる認証を行いますが、この情報も暗号化されずに送信されます。
SFTP
- SSH(Secure Shell)上で動作: SFTPはSSHプロトコルをベースにしており、通信が暗号化されているため、セキュアなファイル転送が可能です。
- ポート22を使用: SFTPセッションは通常、TCP/IPネットワークでポート22を使用して行われます。
- 強固なセキュリティ: 通信中のデータはすべて暗号化されるため、盗聴やデータの改ざんを防ぎます。
- 全てが一つの接続で処理: SFTPはファイル転送、コマンド送信、結果受信を一つの接続で処理します。
- ユーザー認証と公開鍵認証: ユーザー名とパスワードに加えて、公開鍵認証を使用して追加のセキュリティを提供します。
FTPとSFTPの違い
- セキュリティ: 最も重要な違いはセキュリティで、SFTPはすべての通信を暗号化するのに対し、FTPは暗号化しません。
- ポートとプロトコル: FTPはポート21を使用し、SFTPはポート22を使用します。また、SFTPはSSHプロトコルの一部として機能します。
- ファイアウォールの友好性: SFTPは一つのポートだけを使うため、ファイアウォール設定が比較的簡単ですが、FTPはアクティブモードとパッシブモードで追加のポートを使用する可能性があるため複雑になりがちです。
- 機能セット: SFTPはファイル転送以外にも、ファイルの削除、リネーム、ディレクトリリストの取得など、豊富なファイル操作機能を提供します。
まとめ
FTPは長年にわたって広く使用されてきましたが、セキュリティが重要視される現代のインターネット環境では、SFTPのようなセキュアな代替手段が推奨されます。特に機密性の高いデータを扱う場合、SFTPやFTPS(FTP Secure、FTPのセキュ