REST(Representational State Transfer)とは

REST(Representational State Transfer)は、ウェブサービスを設計するためのアーキテクチャスタイルです。1999年にRoy Fieldingによって彼の博士論文で初めて提唱されました。RESTは、インターネットの基本的なプロトコルと規約、特にHTTPを活用し、シンプルで拡張性の高いウェブサービスを構築することを目的としています。

RESTfulなウェブサービスの主な原則は次の通りです:

  1. クライアント/サーバーの分離: クライアント(ユーザーインターフェース)とサーバー(データストレージ)は、相互に独立しており、お互いの実装に影響を与えずに進化することができます。
  2. ステートレス: 各リクエストは、サーバーがそれ以前のリクエストの状態を覚えている必要がないように、すべての必要な情報を含んでいる必要があります。サーバーは各リクエストを完全に独立して処理する必要があります。
  3. キャッシュ可能: リソースはキャッシュ可能であることを示すことができ、効率を向上させるためにクライアントはそれらをキャッシュすることができます。
  4. 統一インターフェース: システム全体で統一されたインターフェースが使われることにより、サービスの独立性が促進されます。この原則には、リソースの識別、リソースに対する表現を通じた操作、自己記述的なメッセージ、そしてアプリケーションの状態と機能のハイパーメディアを通じた操作が含まれます。
  5. システムの層化: クライアントは通常、エンドポイントが最終的なサーバーかどうか知ることなく、中間サーバーを通じてリソースにアクセスします。これにより、サーバーのスケーラビリティやセキュリティが向上します。
  6. コード・オン・デマンド(オプショナル): サーバーは実行可能コードをクライアントに送信して、クライアントの機能を一時的に拡張することができます(例:クライアントサイドスクリプト)。

RESTfulなウェブサービスは、HTTPメソッド(GET、POST、PUT、DELETEなど)を使用してリソースのCRUD(Create、Read、Update、Delete)操作を行います。リソースは通常、URIで識別され、JSONXMLなどのフォーマットでクライアントに提供されます。

RESTはそのシンプルさとインターネットとの親和性から、SOAPなどのより複雑なプロトコルに代わる選択肢として、多くのウェブAPIの開発で採用されています。

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