IP とは

IP(Internet Protocol)は、インターネット上でデータを送受信するための基本的なプロトコルで、インターネットプロトコルスイートの核を成すプロトコルです。最も一般的なバージョンはIPv4とIPv6の2つがありますが、ここでは主にIPv4について説明します。IPv6はIPv4のアドレス枯渇問題を解決するために設計されましたが、基本的な概念は共通しています。

機能と役割

IPプロトコルの主な役割は、パケットを送信元から目的地までルーティングすることです。これを行うために、IPは以下のような機能を提供します。

アドレッシング

IPアドレスは、インターネット上の各デバイスを一意に識別するために使用されます。IPv4では、32ビットのアドレスが使用され、通常はドットで区切られた4つの10進数(例:192.168.0.1)で表されます。

ルーティング

IPは、送信元から宛先までの最適な経路を見つけるために、ルーティングテーブルとアルゴリズムを使用します。ルーターはIPヘッダーの宛先アドレスを見て、次にどこへパケットを転送するかを決定します。

フラグメンテーション

大きなデータブロックは、ネットワークを通過できるサイズに分割されます。これをフラグメンテーションといい、送信側で分割され、受信側で再組み立てされます。

パケットの構造

IPパケットは、ヘッダーとペイロード(実際のデータ)から構成されます。ヘッダーには、送信元と宛先のIPアドレス、フラグメンテーションに関する情報、寿命(TTL: Time to Live)などが含まれています。

IPv4とIPv6

IPv4のアドレス空間は約43億のアドレスを提供しますが、インターネットの急速な拡大によりアドレスが不足するようになりました。これに対応するために、IPv6が導入されました。IPv6アドレスは128ビットであり、ほぼ無限と言えるほどの膨大な数のアドレスを提供します。IPv6はセキュリティやアドレス自動設定など、IPv4にはない追加機能も備えています。

まとめ

IPは、インターネットを構成する最も基本的なプロトコルの一つであり、さまざまなネットワーク技術やデバイス間の通信を可能にする普遍的なルールを提供します。IPアドレスとルーティングはインターネット通信の根幹を成し、TCP/IPプロトコルスイートの他のプロトコルと連携して、データを正しい宛先に効率的に送信するためのメカニズムを提供します。

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