Tsungはオープンソースの高性能負荷テストツールです。主にHTTP、WebDAV、SOAP、Jabber/XMPP(チャットサーバーのプロトコル)、PostgreSQL、MySQL、LDAP、MQTT(IoTプロトコル)など、複数のプロトコルに対応しています。Erlangで書かれているため、並行処理と分散システムに強みを持ち、大規模な負荷テストに特に適しています。
Tsungの主な特徴
- マルチプロトコルサポート: Tsungはさまざまなプロトコルに対応しており、Webアプリケーションだけでなくデータベースやメッセージングシステムのテストも可能です。
- 分散テストのサポート: 複数のマシンを使用して分散負荷テストを行う能力があり、これにより実際の運用環境に近いテストが可能になります。
- リアルタイムモニタリング: テスト実行中のリアルタイム統計情報を収集し、リアルタイムで監視できます。
- レコーディング機能: HTTPセッションを記録してテストケースを自動生成する機能を持っています。
- XMLベースの設定ファイル: 負荷テストのシナリオはXMLファイルで定義されます。これにより、テストケースの作成と管理が容易になります。
- レポート生成: テスト完了後には、グラフィカルなレポートを生成し、応答時間、スループット、サーバーのリソース使用状況などを詳しく分析できます。
Tsungのインストール
TsungはErlangランタイムがインストールされているシステム上で実行されます。LinuxやUnixベースのシステムでのインストールが推奨されており、多くの場合、パッケージマネージャーを通じてインストールすることができます。
Tsungの使用法
Tsungの設定はXMLファイルで行われ、ユーザー行動をシミュレートするためのセッションを定義します。テスト実行はコマンドラインから行われ、分散テストを実施するためには複数のテストノードをセットアップする必要があります。
テストの設定や実行方法はTsungの公式ドキュメントに詳しく記載されており、基本的な使い方から高度なテストシナリオの作成まで幅広くカバーされています。
Tsungの用途
Tsungは、Webサーバー、データベースサーバー、メッセージングサーバーなど、様々なサーバーのパフォーマンスを評価するために使用されます。高いスケーラビリティと柔軟性を持ち、特に大規模な負荷テストやストレステストに適しています。また、Erlangで書かれているため、高い並行処理能力を活かして、非常に多数の同時ユーザーをシミュレートすることが可能です。