パブリックピアリングとは

パブリックピアリングは、インターネットエクスチェンジポイント(IXP)で行われる、複数のインターネットサービスプロバイダー(ISP)やネットワークオペレーター間のデータトラフィック交換のプロセスです。

IXPは物理的なインフラストラクチャーを提供し、参加するISPやネットワークは共通のスイッチまたはルーターを介して直接トラフィックを交換します。

パブリックピアリングの主な特徴

  • アクセシビリティ: IXPは一般に、多くの異なるネットワークが容易にアクセスできる中心的な場所に位置しています。
  • コスト効率: パブリックピアリングによって、ISPはトランジットプロバイダーに支払うコストを削減できます。
  • 低遅延: データトラフィックが直接交換されるため、エンドユーザーはデータの送受信において低遅延を体験できます。
  • 帯域幅の最適化: ピアリングにより、各参加者は自身のネットワークの帯域幅をより効果的に利用できるようになります。
  • スケーラビリティ: ネットワークが成長しトラフィックが増加しても、IXPは参加者に追加の帯域幅を提供しやすい環境を持っています。
  • 冗長性と信頼性: 複数のISPやネットワークが相互にピアリングしているため、単一ポイントの障害が全体の通信に影響を与えにくくなります。

パブリックピアリングのプロセス

  1. 接続: ISPはIXPにフィジカルに接続されたスイッチに自身のネットワークを接続します。
  2. BGPセッションの設定: ネットワークはBGP(Border Gateway Protocol)を使用して、他のピアリングパートナーとの間でルーティング情報を交換します。
  3. トラフィック交換: ピアリングが設定されると、参加するネットワークは相互にデータトラフィックを直接交換します。
  4. 監視と調整: IXPとその参加者は、パフォーマンス監視と、必要に応じて帯域幅の調整を行います。

パブリックピアリングは、特にデータセンター、大規模なウェブサービス、コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)など、大量のデータを扱うオペレーターにとって有利です。エンドユーザーにとっても、これによって得られる高速なインターネットアクセスは、ウェブのパフォーマンス向上に直接寄与します。

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