Gatlingは、高性能なオープンソースの負荷テストツールで、特にウェブアプリケーションとサービスのパフォーマンスを測定するために設計されています。Scalaで書かれており、Akkaアクターモデルを利用して非同期処理を行うことで、少ないリソースで大量のトラフィックをシミュレートすることが可能です。
Gatlingの主な特徴
- 高性能: Gatlingは少ないハードウェアリソースで多数の仮想ユーザーをシミュレートすることができ、非常に効率的な負荷テストを実現します。
- シンプルなスクリプティング: GatlingのテストシナリオはScalaベースのDSL(ドメイン固有言語)で記述され、読みやすく理解しやすいです。
- リアルタイムな監視: テスト実行中にリアルタイムで統計情報を監視することができます。
- リッチなレポート: Gatlingはテスト実行後に詳細なレポートを生成し、応答時間、リクエスト数、エラー率などの指標をグラフィカルに表示します。
- HTTPプロトコルのサポート: HTTP/HTTPSプロトコルを含むWebベースのアプリケーションのテストに特化しており、WebSocketなどの他のプロトコルもサポートしています。
- 統合と拡張性: CIツール(例:Jenkins)との統合が容易で、カスタムプロトコルやリポートを追加するための拡張が可能です。
Gatlingの使い方
- テストシナリオの作成: Gatlingのテストシナリオは、Scalaで書かれたスクリプトで定義されます。これには、HTTPリクエスト、ユーザーの振る舞い、待機時間などの情報が含まれます。
- テストの実行: Gatlingはコマンドラインから実行でき、テストシナリオを指定してテストを開始します。
- 結果のレポート: テスト終了後、Gatlingは詳細なレポートをHTML形式で生成し、ブラウザで結果を確認できます。
Gatlingのインストール
Gatlingは、公式ウェブサイトからダウンロード可能なスタンドアロンパッケージとして提供されています。Javaがインストールされた環境であれば、特別な前提条件なしで利用開始できます。
Gatlingの使用例
Webアプリケーションの開発者やテスターは、Gatlingを使用してシステムが高負荷時にどのように振る舞うかを確認し、パフォーマンスボトルネックを特定し、スケーラビリティを評価します。Gatlingは、実際のユーザー行動をエミュレートするための複雑なシナリオもサポートしており、Eコマースサイト、オンラインゲーム、エンタープライズアプリケーションなど、多様なWebサービスのテストに適用されます。