Locustは、Pythonで書かれたオープンソースの負荷テストツールです。ユーザーの行動をシミュレートしてシステムに負荷をかけることにより、ウェブサイトやアプリケーションのパフォーマンスを評価するために使用されます。Locustは分散実行が可能で、数千から数百万の同時ユーザーをシミュレートするスケーラビリティを持っています。
Locustの主な特徴
- イージーなスクリプティング: Pythonを用いたシンプルなスクリプティングにより、実際のユーザー行動を複雑なテストシナリオで模倣できます。
- 分散実行: 複数のマシンに負荷テストを分散させ、大規模なテストを行うことが可能です。
- ウェブベースのUI: テストの開始、停止、実行状況のモニタリングが可能なウェブインターフェースを提供します。
- リアルタイムモニタリング: テスト実行中にリアルタイムで統計をモニターし、応答時間やリクエストレートなどのメトリクスを確認できます。
- イベントフック: テストのライフサイクルのさまざまなポイントでカスタムコードを実行するためのイベントフック機能を持っています。
Locustのインストール
Pythonがインストールされている環境であれば、Locustはpipを通じて簡単にインストールできます。
pip install locust
Locustの使い方
LocustはPythonスクリプトを用いて負荷テストシナリオを記述します。以下は簡単な例です。
from locust import HttpUser, task, between
class WebsiteUser(HttpUser):
wait_time = between(5, 15)
@task
def index(self):
self.client.get("/")
このスクリプトは、HTTPユーザーをシミュレートし、ウェブサイトのホームページにアクセスするタスクを定義しています。
テストを開始するには、コマンドラインからLocustを実行します。
locust -f locust_file.py
これにより、デフォルトのWebインターフェース(http://localhost:8089
)が起動し、ブラウザを通じてテストの設定や実行を行うことができます。
Locustの用途
Locustは、ウェブサイトやAPI、その他の種類のウェブベースのサービスの負荷テストに使用されます。その柔軟性とスケーラビリティは、開発者やテストエンジニアにとって魅力的であり、特にパフォーマンス問題の診断やシステムの限界を把握するために利用されます。また、CI/CDパイプラインに統合して自動化されたパフォーマンステストを行うことも可能です。